vol.22  ものの値段・・・リーズナブルを考える の巻
おしゃれな小物屋さんで500円で買った物が、100円ショップで売っていた、
なんて悲しい出来事がありませんか?
500円で買ったときは当然その価値があると思って買ったのに、
それが100円で売られていると「損した」と思い、
その物自体の価値も100円に見えてしまう。

100円が安すぎるのか?
それとも、自分の見る目がなかったのか?



最近「リーズナブル」という言葉が良く使われます。
「リーズナブルな価格でご提供!」
「お買い得」、もっと言えば「安い!」という感じです。
安いといえば余りに直接すぎるので、
聞こえのいい「リーズナブル」を使うのでしょう。
最近は「バリュー価格」なんて造語もあるようですが、
結局同じ意味のようですね。



でも本来のリーズナブルは「合理的である」「納得できる」
「ちゃんとした理由がある」ということ。
別に安くなくてもいいのです。
要は、価格と品質と「気持ち」のバランスの問題です。

(なんだ、その「気持ち」というのは?)
いい質問です。



価格と品質は分かりますよね。
「良いものを、より安く」です。
でも、それだけで「満足」とか「感動」とかはしないんです。
結局、「気持ち」なんです。
欲しいと思わないと買わないし、大事なのは、欲しいと思う「理由」のほうです。
その背景があって、品質・値段が「合理的」であるかどうかが決まります。



たとえば服を買いに行くとします。
買いに行くのは服ですが、実はその行為の中に「気持ち」が隠れている。
たとえば、今度のデートで彼女を驚かせたい、とか
自分のイメージを変えてしまいたい、とか



服を買いに行き、自分の欲しかった服を買った。
バーゲンだったので、安かった。
が、それだけで満足はしません。
満足するのは
デートの時に彼女が驚いてくれた瞬間だし、
「なんかいい感じじゃない」といわれた瞬間のはずです。



カリスマ美容師は言われた髪形にする技術が優れているのではなくて、
髪をカットに来た女性の「動機」を満足させるからこそ、カリスマなのです。
「動機」は即ち、きれいになること。
だから、目的の達成度によっては、ほかより高くてもいいわけです。
髪を切って、気持ちが弾めば少しくらい高くてもぜんぜんOK。



一方、最近、「カット1000円」の散髪屋が増えている。
少し前までは、カットと髭剃り、シャンプーで3500円〜4000円が相場だった。
「カルテ」に顧客の来歴と、そのときのカット内容を記録し、固定客化を図ったが、
その大半は「1000円」に負けてしまった。(主に、うちの近所での話だが)
なぜだろう?
多くの男性がそこまで髪型にこだわっていなかったということだと思う。
あるいは、髪型の優先順位が低かったというべきか・・・。



お父さんの小遣いは厳しい。
子どもの塾代が増えるとともに、お父さんの小遣いは減っていく。
削れるものはと考えると、まず最初に思いつくのが散髪代。
いまさらもてたって仕方ないし、
髪を切っても誰も気付いてくれないし、
どんな髪型にしますか?と訊かれたら、いつも「そのまま短く」と答えるだけだし・・・。
「もみ上げは?」「普通で。」「普通ですね。」
ところで、普通って?いつもそう思いながら黙って座っている。



お父さんにとっては、カット1000円がリーズナブルなのである。
顔を切られたり、眉毛を落とされたりしなければ、「普通」でいい。
何を隠そう、私自身がそう。



だから、リーズナブルはみんな違う。



WOODPROの商品はリーズナブルだろうか?
「リーズナブル」に「気持ち」を入れれば、
それは結局お客様に決めていただくしかないことになります。
WOODPROの商品は決して安くはありません。
室外機カバー16800円。
そんなもの、ホームセンターなら3000円だ。
その通り。
ホームセンターでは、なんでこんなに安いんだろう?
と思うくらいに、ラティスなんかも安い。



でも、買っていただく方は、室外機カバーを買っているのではなくて、
室外機カバーのある空間を買っている。
すばらしい庭があるが、もし、室外機が台無しにしていたら・・・。
誰も、室外機をカバーするだけのためにお金を出しません。
ものの品質、価格、それがもたらす効果を道理的に考えて
買うかどうかを決めるはずです。



でも勘違いしないでください。
WOODPROの商品は安くはないといいましたが、高いとは言っていません。
普通はたくさんの中間業者を経て売られているものを直売するわけですから、
同等の商品であれば安くて当たり前です。



WOODPROの目指すのは究極の「リーズナブル」
どこからつつかれても、ちゃんと説明できる合理性と、
お客様一人一人の気持ちを大切にすること。
といっても、一人一人に購入の動機を確認して物を売ることなんてできません。
お問い合わせのたびに「詮索」していたのではお客様に嫌われます。
あくまでも、気持ちには気持ちでこたえないと・・・。



ということで、かっこよくいえば、

商品を買っていただくことに意味があるのではなく、
その商品がお客様の暮らしを変えてこそ意味がある。

ということになるでしょうか?



だから、ホームページ施工事例にこだわってしまうんですよね。
お客様が商品を買われた「気持ち」がそこにあります。
今回もいくつか事例をご紹介させていただきましたが、
すべて、お客様ご自身で撮影していただいたものです。
写真のうまい下手を越えた「気持ち」が伝わればいいなと思います。



ほんとにありがたいですね。
写真を撮影して、メールに添付して、お送りいただいて・・・。
お手間だと思うのですが、送っていただける。
「完成しました!」とメールを頂くと、やっぱりすごく嬉しいですね。
完成したことに意味があるのではなくて、ここからお客様の新しい暮らしが始まることへの
「期待感」とか「希望」とかが「完成しました!」なんですね。



「安い」「高い」はお客様の気持ちが決めるものです。
でも、ご購入いただいたお客様が
「リーズナブル」と言っていただければいいな、と思います。
「リーズナブルな価格でご提供!」なんて、ちょっと嘘くさい。
品質・価格のほかに、お客様が期待していた効果を満足してこそ
「合理的」であり「納得できる」なのだと思います。



なんとなくきれいにまとまってしまいましたが、
半ばこじつけっぽい話を最後まで読んでいただいてありがとうございます。
私が気持ちよく仕事をさせていただけるのも、お客様のおかげです。
これは間違いありません。