使用している樹種について


「木材は再生可能な唯一の天然資源」といわれますが、 それも、「植林」をいう再生のための管理があって 初めて言えることです。私たちが米杉(ウエスタンレッドシダー)と国産杉 を選んだ理由もそこにあります。 木材は他の素材と比べて、製造過程でのエネルギー消費 も少なく、最後には土に返すことが可能な究極のエコ資源 でもあります。自然の素材を、自然なままに暮らしの中に生かす。 「木」は極めて21世紀的な素材なのです。

◆木について、詳しく知りたい方はこちら >>



 米杉(ウエスタン・レッドシダー) について
アメリカ・カナダを産地とし、針葉樹のエクステリア材としては最もポピュラー。耐朽性に優れ、一般的に防腐処理を施さなくても屋外での使用が可能。寸法安定性が高く、加工しやすい材料です。
比重は0.37で、木としては柔らかいほうに属します。色の濃淡の差が広く、色のばらつきが出やすいのも特徴です。

カナダでは植林をしつつ計画的な伐採を行っています。樹齢数百年の大径木から取れる美しい木目が「秋田杉」の銘木にに極めて似ていることから「秋田杉」の代替として輸入が始まったため、その名残として「米杉」と呼ばれています。

実際には杉の仲間ではなく、ヒノキと同じ「ネズコ科」に属します。近年はやや若い伐採林からの出材も増え、必ずしも大径木ばかりではなくなってきています。

エクステリア向き木材としては、数少ない植林管理された素材であり今後も安定的な供給が見込まれていますが、大径木の減少により、美しい木目の材はだんだん減ってくるものと予想されます。
◆ウエスタンレッドシダー 原産地視察レポート>>
※ 米杉(ウエスタンレッドシダー)は、防虫防腐効果の高い樹脂分を多く含んでいます。漆喰などの染みのできやすい壁仕上げの上に設置される場合には、雨などで漏出した樹脂分が染みとなって残る恐れがありますので、ご注意ください。

※2016年1月現在、WOODPROでは 米杉(ウエスタンレッドシダー)の取扱いの中止を予定しております。 資材の入荷と品質が安定しない状況が数年来続いており、今後も回復の見通しが立たないという事情のためです。 お客様にはご迷惑をお掛け致しますが、何卒ご理解の程よろしくお願い致します。


 国産杉「飫肥杉(おびすぎ)」 について
国産杉といっても、全国各地には数多くの種類の杉があり、特徴も様々です。

WOODPRO の使用する国産杉は、宮崎県南部の「飫肥(おび)地方」で、江戸時代から植林されてき「飫肥杉(おびすぎ)」です。

飫肥杉は樹脂分が多く、湿気や虫害に強いことから、主として「造船用材(弁甲材)」として利用されてきました。成長が早く、赤味の割合が高いのも特徴ですが、その分年輪は粗くなります。また、流通しているもののほとんどが樹齢50年程度のものであるため、基本的に「柾目」の板はありません。
米杉と比べると反りやすいという欠点があります。ただし、日本の森林の将来を考えると国産材の用途拡大が必要であり、水に強いという飫肥杉の特徴を生かすには、エクステリアウッドが最適であると考えています。

飫肥杉の中でも、特に腐りにくい赤味部分を厳選して商品化したシリーズを「特選飫肥杉」として商品化しています。

米杉と国産杉(飫肥杉)の違い

木の加工性、木目の印象、比重などは大変よく似ており、一緒に使ってもほとんど気になりませんが、ご検討の参考になるよう、違いをまとめてみました。

耐朽性 世界的に評価の高い米杉のほうが優れていると考えられますが、直接地面に埋めたりするようなケースでなければ、国産杉(飫肥杉)も遜色はないと考えています。
美観 木目が細かく、節の数が少ない米杉のほうがきれいです。特にフェンス用材に使用する米杉には節の少ない材料を使用していますので、その違いは明らかです。
ウッドデッキ用材などの厚板になると、米杉にも板目のものが増え、塗装後の美観ではあまり変わりません。
寸法安定性 木目が細かく、柾目の多い米杉のほうが優れています。国産杉(飫肥杉)は反りが発生しやすい傾向があります。