昨今のカフェブームなどの影響もあり、使い古した木の味わいを好む方が増えてきました。
ただ、一方で、杉足場板古材の、古材ゆえの欠点を十分理解しないまま、雰囲気を優先してご購入いただいた結果、古材としては「あたりまえ」と思われることが、お客様にとっては「大きな問題」であったりするケースも出てきます。
以下、OLD ASHIBAをご利用の際に、あらかじめ知っていただくべき点について、説明しております。
必ずご理解、ご了承の上、ご購入いただきますよう、よろしくお願いします。
杉足場板とは、建設現場で職人さんが歩くために使われる仮設材です。
作業者の安全を守るものですので、3年~5年で現役を引退します。
OLD ASHIBAは、足場板としては利用できなくなった材料を、選別→水洗い→天日乾燥→研磨などの工程をへて、インテリア用材として再利用したものです。
それぞれの板の経歴や、使われ方の特定も不可能ですし、消毒や殺菌などの処理を行っているわけではありません。
ご理解の上、ご利用いただきますよう、お願いいたします。
足場板の古材は、使われてきた状況も期間もバラバラですので、当然個体差も激しくなります。
モノの個体差が激しい上に、使用者の好みも大きく分かれてきます。
これを細かい好みにあわせて選別したり、「反りのないもの」や「シミのないもの」だけを使うことは、「使えないもの」を増やす結果となり、限られた材料を有効に使うというコンセプトにも反します。
お客様にとっては「あたり・はずれ」が起こりやすいということになりますが、そういうリスクも含めて「OLD ASHIBA」の特徴になりますので、ご理解のほど、よろしくお願いします。
1.角部分の研磨 ※欠けは欠けなりに磨きます
2.えぐれた部分の研磨(くぼみは残ります)
3.6面のささくれを研磨
4.さび・ペンキ・しみ落とし(薄くなる程度)
OLD ASHIBAは、建築現場で使われた「足場板」のリユース品です。
→反り、割れ、傷、釘跡、節欠けなどは、「味わい」として、広い範囲で許容して商品化しています。
そのため、以下のような欠点をもっています。
板を切り口側からみると表面が平らでないことが分かります。
いずれの場合も、平らにはなりませんが、並べて置いた状態で安定しやすいのは、木裏使いです。
ただし、明確な表裏の設定はありませんので、板の個性を考慮してご利用ください。
建築現場の足場板古材ですから、当然雑多な傷がついています。
その傷をサンディングしてえぐれたなりに「味わい」として生かしていますので、ご了承ください。
足場板として使用している間に、表面にはいろいろなものが付着します。
極端なものは避けますが、基本的には「味わい」として許容して使用します。
ペンキについては、ほぼ除去した状態ですが、多少痕跡が残るものもあります。
乾燥による収縮の過程で、板が反りますが、そのひずみが「割れ」という形で材料表面に現れます。
これもまた、不可避な欠点として許容しています。
基準は、裏面まで貫通していないこと(T-5を除く)、隙間が1ミリ未満(出荷時)であることです。
必要に応じて節やえぐれの補修を行っております。予めご了承ください。
■節のえぐれ
節部分にえぐれが発生している場合で、「幅つなぎ材」や「家具の天板」など、
穴があると使用上支障があると判断される場合は、穴部分を茶色の樹脂を使って
穴埋めを行います。
■表面のえぐれ
OLD ASHIBAの表面にはえぐれがあり、
それがささくれている場合には、その部分を
研磨しますので、えぐれの周囲は日焼けが
取れて杉の地肌の色が出る場合もあります。
天然の木材であり、なおかつ、足場板として実際に使われていたものですので、日焼けのしかた、汚れ方、痛み方に大きな違いがあります。
色の個体差も広く許容して、自然なものならではの「味わい」と考えていますので、色をそろえることなどはできません。
杉足場板古材の素材は、国産の杉材です。
杉材は、柔らかく傷がつきやすい上、板目での製材となりますので、 一般的には家具に向かない材料とされています。その理由は以下の通りです。
これらの欠点は、OLD ASHIBA商品にも共通しています。
通常の家具は、この欠点を軽減するために、家具に適した堅い木を使う、繊維板にシートを張って仕上げる、といった方法をとりますが、杉足場板古材商品では、そういう欠点も含めての商品化ですので、商品としての欠点とは考えておりません。
OLD ASHIBA(杉足場板古材)は、古材の味わいを特徴とする商品ですので、本来は、ご購入いただいたお客様がお好みにあわせて塗装されることをお勧めしています。
色はもちろんのこと、エイジングの手法、表面の艶具合、塗料の種類など、お客様の好みは幅広く、工場での画一的な塗装では本来対応しきれません。古材の味わいを生かすには、お客様自らが仕上げを行い、長くメンテナンスを施しながらご利用いただくのが理想的です。
◆ 無塗装品ご利用の際のご注意
無塗装品は、造膜型の塗装品とくらべて、材料の水分移動が容易であるため、周囲の環境変化に影響されやすく、反りや割れ、隙間などが発生しやすくなります。
OLD ASHIBA商品は、建設現場で使われてきた足場板を水洗い→乾燥→研磨という工程を経て商品化していますが、そのまま口にする食品を直接置くような用途には適しません。
◆ 塗装品について >>色についての詳細はこちら
当店の対応している塗装処理は、以下の通りです。
OLD ASHIBAの素材である杉材は、木材の中でも軽く、強度が弱い部類に属します。
無理な設計をしますと、たわみや破損の原因となりますので、ご注意ください。
>> 耐荷重表
>> Q&A:棚受け金具数
「OLD ASHIBA巾つなぎ材」は、板同士のあわせめを木工用ボンドで接着し、両端部に補強の「つなぎ材」を取り付けたものです。
一般的な集成材のような接着強度はありません。材料の収縮により、接着面が離れる可能性もあり、板の合わせ目の接着力は強度上「0」として設計してください。
足場板古材の表面を5ミリにスライスして作った商品で、しっかりとした下地の上に貼り付けて使用することを前提としています。
単独で使用すると割れが起こりやすく、適しません。
近年の居住空間は、エアコンの普及や、気密化によって、室内の乾燥が進み、その影響で木材の含水率がかなり下がる傾向があります。
その影響で、木材が収縮し、反り、割れ、材料の隙間などの問題が発生します。
それによる問題は、四季を一巡(一年)するとほぼ周囲の環境に適合して落ち着いてきます。
・壁面、床面などに、複数枚の板を並べて張った場合、収縮により隙間ができてきます。
・収縮に伴い、反り、割れなどが起こる場合があります。
特に、容易に取替えできない床面や、壁面、作りつけ家具などにご利用の際には、しっかりとご検討ください。
ご購入後の乾燥による収縮により、幅つなぎ材(家具を含む)の板の合わせ目に隙間ができる場合があります。
→収縮による板の隙間は、商品特性として不可避ですので、商品の不具合ではありません。
ただし、気になる場合には、以下の条件にて、補修の対応をいたします。
■ 対象商品
・フリー板幅つなぎ材
・Hシリーズ家具商品(天板・棚板)
・Aタイプテーブル
・折れ脚座卓
■ 隙間補修の条件
・ご購入後2年以内であること
・当店までご返送いただく費用はお客様負担でお願いします。
・当店での修理代および、再発送の費用は当店で負担します。
・補修により、多少のサイズカット再加工、再塗装が発生する場合もあります。
・補修対象は、隙間を詰める加工のみで、その他の補修は対象外です。
・補修ご希望の際には、事前に必ずご連絡ください。
※2年を越えての修理の場合には、別途修理代と返送送料が発生します。ご相談ください。